プレビューリリースがまだ試用段階にはほど遠いという批判の強いネットスケープ6だが,その裏でMSの悪巧み,かな?
ソフトウェア開発者団体のウェブ標準プロジェクトは10日,マイクロソフト社の現在ベータ版のブラウザ「インターネットエクスプローラ5.5」ウインドウズ版が,ワールドワイド・ウェブ国際コンソーシアム(W3C)の標準仕様に一部対応していないと批判した。同団体によると,W3C標準のドキュメント・オブジェクト・モデル(DOM)とカスケーディング・スタイル・シート1(CSS1)の一部の実装が見送られたとしており,標準仕様のドキュメントの作成が不可能になるとしている。
と,こんなニュースを聞くと,MSはまた…という展開になりがちだが,今回はちょっと回り道。W3Cの基本定義をすべて認めると,HTMLなどはとってもややこしくなる。W3Cの形式主義の甚だしさは,かなり抵抗を感じる。<b>ボールド</b>でなく,<strong>ボールド</strong>と書けとなる。さらにスタイルシートを使えとなる。ボールド指定が10個,20個ならいいが,100個単位になると<b>か<strong>か<div class="bold">かは,ファイル容量に影響してくる。簡単なほうがいいじゃん,というのは,正解だと思う。正しさは,利用者が決めていくものであって欲しいが…。
もともとHTMLのタグは,ネットスケープの独自タグによって発展してきた背景もある。ネットスケープとMS社とのせめぎ合いのなかで,W3Cが標準を固めるようになった。今や圧倒的なブラウザ支配となったMSが独自の基準へと走るのはわからない話ではないが,MSにはウインドウズと,せめてマックにしかブラウザを作れないのが,大きな問題。自分の基準をすべてのプラットフォームに提供できなければ,ウェブへの破壊行為でしかない。W3Cへの完全対応を謳っているネットスケープ6のバージョンがあがる前に,MSはその拳をさげるべきだと思うが,それができりゃあMSぢゃないよな(^_^;)。
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